湯島清水坂クリニックでは「福田−安保理論」をもとに、自律神経のバランスを整えて免疫力を高める自律神経免疫療法を行っています

頭寒足熱

頭寒足熱

 人間の体温は、上半身が高く、下半身は低くなっています。サーモグラフィの画像で見ても、上半身の体温が高く、下半身の体温が低くなっています。

 この上半身と下半身の体温の差を、できるだけ小さくするというのが「頭寒足熱」です。ためしに、足の小指を触ってみてください。冷たく感じませんか。人間の体でいちばん冷たいのが、足の小指です。触ってみて、冷たく感じなければ「頭寒足熱」状態にあると考えられます。触ってみて「冷たい」ようであれば、「頭熱足寒」であるといえます。

 多くの病気は、「頭熱足寒」の状態が続くことから生じてきます。東洋医学でいう「冷えのぼせ」の状態です。上半身、とくに頭部がうっ血して紅潮し、のぼせ感があります。反対に、下半身は虚血の状態で冷たく、とくに足や足の指が冷たい状態です。

 この「頭熱足寒」状態を解消して、「頭寒足熱」の状態にすることが病気の予防と改善には大切なことです。そのためには、血液の循環をよくして、血流によって体を温めることしかありません。もちろん、お風呂や湯たんぽなどで外部から熱を与えることも効果的ですが、最終的には血液の循環をよくすることです。

 以下に血液の循環をよくする方法をあげるので、できることから実行してください。

シャワーではなくお風呂に入る

 お風呂に入ることで、全身の血流をよくし、上半身と下半身の温度差を少なくします。お風呂からあがったら、すばやく体をふいて、下半身を冷やさないよう下着やパジャマなどを身につけてください。

 とくに夏場は、暑いからといって下着だけでクーラーにあたったりしていると、せっかくの入浴の効果が台無しになりかねません。

下半身を温める

 湯たんぽやカイロ、靴下、レッグウォーマー、股引きなどを利用し、家にいるときも外出するときも下半身を冷やさないようにしてください。

運動する

 運動によって全身の血流をよくし、とくに下半身の血液循環をよくしてください。
 運動によって筋肉を維持することも大切です。筋肉量の減少、あるいは運動不足によって筋肉の発熱量が低下すると、低体温になっていきます。近所を散歩するだけでもけっこうです。足を動かしてください。

ふくらはぎを中心にマッサージを行う

 ふくらはぎは「第2の心臓」といわれるくらい大切な働きをします。ふくらはぎの筋肉の収縮と弛緩によって足の血液を心臓に向かって戻していきます。この働きが十分できるよう、ふくらはぎをマッサージしてください。

 後ほど「足を組まない」という項目が出てきて矛盾するようですが、足を組んで、下になった足のひざ頭(膝蓋骨)で、上になった足のふくらはぎを刺激するのも簡便なふくらはぎマッサージです。
 上になった足のふくらはぎを、下になった足のひざ頭に押しつけたり、上になった足を上下に動かしたりて、上になった足のふくらはぎを刺激しましょう。これだとオフィフでも可能です。
 ふくらはぎをマッサージする器具があれば、活用してください。

足の裏を刺激する

 足の裏を刺激すると、全身の血流がよくなります。指や棒などで刺激してもけっこうですし、青竹踏みも効果的です。足の裏をマッサージする器具があれば、毎日使うようにしてください。

足の指を動かす

 足の指を動かしたり、マッサージしたりしてください。靴下も、5本指の靴下にすると足の指が動かしやすくなります。

 また、足の指を反らすのも効果的です。座って、足の指を手で持って甲の側に反らします。足の指1本ずつ行っても、5本まとめて行ってもけっこうです。

 オフィフで椅子に座っている場合は、足を伸ばして、足の指先をすねに向かって反らすのも効果的です。ふくらはぎの刺激にもなります。

 座ることができない状況なら、その場で、つま先立ち→かかとを床に着ける→つま先立ち→かかとを床に着ける……を何度か繰り返しても、足の指を反らすのと同様の効果が得られます。

窮屈な靴をはかない

 窮屈な靴をはくと、足の指を動かすことができなくなります。そればかりか、窮屈な靴は、外反母趾やタコなどの足のトラブルだけでなく、血流障害による全身の病気を招きかねません。

 靴の中で、足の指を十分動かすことができる靴をはいてください。ただし、大きすぎる靴、横幅が広すぎる靴も、靴の内側に指が当たって指を傷めることになります。

 靴選びには十分注意してください。靴をはいている時間は長いので、合わない靴をはいていると、知らない間に血流障害による生活習慣病を招きかねません。

頭のマッサージを行う

 うっ血した頭部の血液を循環させるため、頭部全体をマッサージしてください。指によるマッサージでも、ブラッシングでもけっこうです。

 顔のマッサージも効果的です。「こめかみ」のマッサージも行いましょう。両方の「こめかみ」に人差し指か中指を当て、ギュッと押してもけっこうですし、円を描くように回すなどして刺激しても効果的です。

首や肩のマッサージを行う

 頭部がうっ血している人は、ほとんどといっていいほど首や肩がこっています。首と肩のマッサージを行って、こりを解消してください。

 仕事中でも、ときどき首を前後左右に動かしたり、首を回したりして血流をよくしてください。肩を上げ下げするのも効果的です。

 首や肩を温めるとこりが改善するので、マフラーやネックウォーマーをして外出したり、就寝時に首にタオルを巻いたりネックウォーマーをしたりするのも効果的です。

肩甲骨を動かす

 首や肩がこっている人は、肩甲骨の周囲にもこりがあります。肩甲骨の周囲をマッサージや指圧するのも効果的ですが、自分ではなかなかできません。

 立って行っても椅子に腰掛けて行ってもかまいませんが、走るときのようにひじを曲げたまま腕を前後に振って動かしてください。その際、後ろに思い切って腕を引くことが肩甲骨を動かすコツです。また、両手の指は拳をつくるようにして握り、親指だけを立てたまま行うと、さらに効果的です。

 また、水泳のクロールの腕かきのように腕を動かすと、肩甲骨が大きく動きます。

「はらまき」などでおなかを冷やさないようにする

 人間の体は、まずは脳と内臓を、温度の低下から守るようにできています。脳や内臓の温度が低下すると、足先などの抹消に血液を送る働きを弱め、内臓に十分な血液を送り込み、内臓の活動が低下しないようにします。

 さまざまな臓器のある腹部を「はまき」などで温めることで、抹消、とくに下半身に行く血液の量を減らさないようにしましょう。

食べ過ぎない

 食べ過ぎると、消化吸収のため通常よりも多くの血液が消化器に集中します。その結果、下半身に行く血液の量が減少します。

よく噛む

 よく噛むことで、消化吸収を助けましょう。消化器に集中する血液の量を減らすことができるし、食べ過ぎも防げます。

夜食は避ける

 消化吸収のために多くの血液が消化器に集まるので、寝る前の夜食は控えましょう。

冷たい飲み物や食べ物を避ける

 冷えた飲み物や食べ物は、内臓の温度を冷やします。低下した内臓の温度を高めるために血液が集中し、下半身に行く血液が減少します。

下着や靴下は天然繊維にする

 化学繊維の下着は、肌に不快感を与えます。不快感は交感神経を緊張させ、血管の収縮を招いて血流を悪くします。綿でも絹でも、その他の天然素材でもけっこうですが、天然繊維の下着は、交感神経の緊張を招きません。

窮屈な下着やごわごわした下着をやめる

 窮屈な下着は、交感神経を緊張させ、血管を収縮させて血流を悪くします。
 また、ごわごわした下着は、肌に不快感を与えます。不快感は交感神経を緊張させ、血管の収縮を招いて血流を悪くします。やわらかな素材の下着は、交感神経の緊張を招きません。

暖かい敷き布団や毛布にする

 暖かい掛け布団や毛布を使っているのに、背中が寒くてなかなか寝られなかったり、寒くて目が覚めるという場合があります。敷き布団を厚めのものにしたり、敷き布団の上に毛布をかけたりして、背中や足が冷えないようにしましょう。

足を組まない

 足を組むことで、血流が障害されます。できるだけ足を組まないようにしましょう。足を組むことは、血流障害だけでなく、体のゆがみも招きます。

長時間椅子に座り続けない

 長時間椅子に座り続けていると、足の血流が悪くなります。1時間おきくらいに椅子から立って、少し歩き回るのが理想です。しかし、オフィスでは1時間おきに動き回るのは難しいでしょうから、立ち上がるだけでもかまいません。できるだけ姿勢を変えて、足の血流が悪くならないようにしてください。

夏の冷房は控える

 冷房によって交感神経の緊張を招き、血管が収縮して血流が悪くなります。また、汗をかかないことによって、体内に蓄積した老廃物などの排泄が十分にできなくなります。

暖房は床あるいは足元からのものにする

 暖かい空気は部屋の上方に向かって上昇していきます。せっかく暖房をしても、足元は寒いままということにもなりかねません。床や足元から暖房する、あるいは扇風機などで部屋の空気を撹拌し、足元が暖かくなるようにしましょう。

 エアコンの位置が壁の上方にある場合、サーモグラフィで見ても、上半身が温まって、下半身は冷えているのがわかります。床暖房にすると、サーモグラフィで見ても、下半身も温まっているのがわかります。ただし、空気を撹拌すればいいので、無理に床暖房にする必要はありません。

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